THE LAW / THE EVENT / THE SOLUTION
自動車整備の「新基準」に直面する3つの現実
法律・車検・現場業務。2026年の整備工場を取り巻く環境は、この3点で大きく変わっています。
① 法律の完全移行
「分解整備」から「特定整備」へ。4年間の経過措置が終了し、電子制御装置整備への対応が必須になりました。
② OBD車検の開始
警告灯点灯やDTC(故障コード)の残留で車検不合格に。正確なエーミング作業が不可避です。
③ 瞬時の車両判別
特定整備の対象車両を一発検索。WEBシステム導入で、現場の確認作業時間をゼロへ。
特定整備とは
「分解整備」から「特定整備」へ:何が変わったのか?
特定整備とは、従来の分解整備(原動機、動力伝達装置、走行装置などの取り外し作業、物理的な機械部品の修理・交換)に「電子制御装置整備」を加えた新制度です。2020年(令和2年)4月1日より施行され、自動車整備士の必須業務は物理的な修理から「高度な電子制御のキャリブレーション」へと進化しました。
新たに「電子制御装置整備」の対象となった作業は次の3つです。①自動運行装置の取り外し ②カメラ・レーダー等が取り付けられたバンパー・グリルの脱着 ③エーミング作業(センサーの機能調整)。ガラス交換や軽微な鈑金塗装でも該当し得るため、事実上ほとんどの整備工場・鈑金工場・ガラス専業店に関係します。
COMPLIANCE TIMELINE
特定整備制度とOBD検査:コンプライアンスのタイムライン
- 2020年4月 — 特定整備制度施行。「電子制御装置整備」が追加される。
- 2024年 春 — 4年間の経過措置期間が終了。未認証での特定整備は法律違反となる転換点。
- 2024年10月 — 国産車のOBD車検開始。電子的な安全基準の厳格化。
- 2025年10月 — 輸入車のOBD車検開始。
- 2026年以降 — 次世代モビリティへの完全適応。特定整備認証とWEB検索ツールの活用が業界の標準インフラへ。
エーミングとは
なぜ「エーミング(機能調整)」が必須なのか?
エーミングとは、衝突被害軽減ブレーキ用カメラやミリ波レーダーなどADASセンサーの照準を正しく再調整する作業です。フロントガラス交換時にもエーミングが必要で、軽微な鈑金塗装やバンパー脱着でもセンサー角度が狂うリスクがあります。
センサーのわずかなズレが、自動ブレーキの誤作動や不動作を引き起こします。「部品を元に戻す」だけでは整備完了とはならず、ソフトウェアによる正確なゼロ点調整(エーミング)が法律で義務付けられています。「うちの作業はエーミング必要ない」と思い込んで進めるのが最も危険なパターンです。
OBD車検
OBD車検との連動:特定整備を怠る致命的なリスク
車両の自己診断機能(OBD)がABS・自動ブレーキ等のエラーを検知し、エーミング作業を実施せずDTC(診断トラブルコード)が残存している状態では、車検不合格・保安基準不適合となります。特定整備の認証を取得し、適切な電子制御装置整備を行わなければ、顧客の車検を通すことすらできない時代に突入しています。
特定整備認証の要否診断
自社に必要な「特定整備認証」を診断する
パターン1:従来の分解整備のみ
特に新たな手続きは不要。ただし今後、最新車両の入庫を断るリスクあり。
パターン2:電子制御装置整備のみ(ガラス専業店など)
電子制御装置整備の「新たな認証」が必要。
パターン3:分解整備+電子制御装置整備(総合整備工場)
両方の業務を行うための「新たな認証」が必要。
認証取得ステップ
最短で特定整備認証を取得するためのステップ(整備主任者の要件)
- 資格要件 — 1級自動車整備士 または 2級自動車整備士を保有(1級二輪は除く)。
- 講習受講 — 運輸支局長等による「学科講習」と「実技講習」を受講。
- 試験合格 — 筆記試験を受験し、合格する。
- 選任 — 電子制御装置整備の「整備主任者」として選任可能に。
講習免除の特例:2020年以降の自動車検査員研修/整備主任者研修(学科内容含む)の受講者は学科講習が免除。整備振興会、車体整備共同組合、ディーラー等でのエーミング講習受講者は実技講習が免除されます。
認証基準(設備要件)
特定整備における「作業場面積」の認証基準
普通自動車の場合、屋内作業場は幅4m以上×奥行8m以上、水準器による確認が可能な平坦な床面が求められます。分解整備と同様に、正確なエーミング作業(カメラやレーダーのターゲット調整)を行うためには、規定の広さと平坦さを確保した専用スペースが認証の必須条件となります。
現場の課題
認証取得後の壁:「どの車が特定整備の対象なのか?」
⚠ 見た目では判断不能
カメラやレーダーがバンパー裏に隠れており、外観からエーミングの要否が分からない。
⚠ 膨大な確認時間
車種、年式、グレードごとに整備マニュアルやディーラーに都度確認する手間が発生。
⚠ 見落としによる法的リスク
対象車両と気づかずに未認証のまま作業を進めてしまうコンプライアンス違反のリスク。
現場の負担を激増させる「対象車両の特定作業」。これを瞬時に解決するインフラが必要です。
THE SOLUTION
電子制御装置整備の対象車両を「一発検索」
WEB上で、エーミング作業の要否を即座に判定。対象車両の確認業務を数秒で完了させる検索システムです。
- ✅ 【クラウド型】 インストール不要、スマホやPCでいつでも確認。
- ✅ 【最新データ】 2026年の完全移行に向けた最新の車両データに対応。
- ✅ 【業務効率化】 ディーラーへの確認電話やマニュアル検索の時間をゼロへ。
検索方法
現場の状況に合わせた2つのアプローチ
メーカー検索
車種名や型式から、そのモデル全体の大枠の仕様や特定整備の対象傾向を素早く把握したい場合に最適。トヨタ・ホンダ・日産・スバル・マツダなど主要メーカーに対応。
車台番号検索
車検証の車台番号を入力するだけで、その車体固有の装備(オプションの安全装置など)に基づいた正確な判定をピンポイントで実行。「エーミング必要」が一目で分かります。
BEFORE / AFTER
ワークフローの劇的な変革:導入前 vs 導入後
従来のアナログな確認作業では、入庫→バンパー裏の目視確認→判断つかず→整備書を検索→ディーラーへ電話確認→待機時間発生→やっと作業開始と、1台あたり数十分〜数時間のロスが発生していました。WEB検索システム導入後は、入庫→車検証の車台番号を入力→即座に画面で「要・不要」を確認→すぐに作業開始。わずか数秒で確実な判断ができ、フロント業務のボトルネックを解消します。
FAQ
特定整備とシステム導入に関するよくある質問
Q. OBD検査とは?いつから始まりましたか?
A. 車載式故障診断装置(OBD)で電子制御装置の故障(特定DTC)を確認する検査です。国産車は2024年10月、輸入車は2025年10月から車検で開始されました。
Q. OBD検査の対象車かどうかはどう確認する?
A. 国産車は2021年10月1日以降、輸入車は2022年10月1日以降の新型車(型式指定車)が対象。車検証(記録事項)の記載またはOBD検査ポータルの対象車両検索で確認できます。それ以前の車は対象外です。
Q. OBD検査で不合格になるのはどんな場合?費用は?
A. 特定DTC(保安基準不適合となる故障コード)が検出されると不合格です。車検時に技術情報管理手数料400円/台が必要で、事前スキャンの工賃は工場により異なります。
Q. OBD検査ポータルとは?何ができますか?
A. 自動車技術総合機構(NALTEC)運営の公式サイトです。対象車両検索・事業者の利用登録(事業場ID)・特定DTC照会アプリの入手・OBD検査結果参照システムが利用できます。整備工場がOBD検査を行うには、まずポータルの利用登録が必要です。
Q. 特定整備とは何ですか?分解整備と何が違いますか?
A. 2020年4月施行の制度で、従来の分解整備に「電子制御装置整備」(自動運行装置の取り外し、カメラ・レーダー付きバンパー等の脱着、エーミング作業)が加わったものです。該当作業を事業として行うには特定整備認証(認証工場)が必要です。
Q. まだ対応していませんが、法律違反になりますか?
A. はい。4年間の「経過措置期間」はすでに終了しています。未認証で対象車両のバンパー脱着等を行うことは法令違反となるため、至急の対応が必要です。
Q. エーミングが必要ない車もありますか?対象車両はどう確認しますか?
A. 要否は車種・年式・グレード・装着オプションで異なり、外観からは判断できません。WEB検索システムなら車台番号の入力だけで、その車体固有の装備に基づく正確な判定が数秒で完了します。
Q. 自社でエーミングを行わず、外注する場合でも検索ツールは必要ですか?
A. 必要です。そもそも「その車が外注(特定整備)を要する車なのか」を正確に見極めなければ、誤って自社で分解してしまいコンプライアンス違反に問われるリスクがあります。
Q. 検索システムはスマートフォンからも利用可能ですか?
A. WEBブラウザベースのシステムのため、PC、タブレット、スマートフォンを問わず、工場内のどこからでも瞬時にアクセス・検索が可能です。
Q. 軽自動車もOBD検査の対象ですか?
A. 対象になります。普通車と同様、国産の対象車は2024年10月以降の車検からOBD検査が始まっており、対象は原則2021年10月1日以降の新型(型式指定)車です。自社で扱う車が対象かは、車検証(記録事項)やOBD検査ポータルの対象車両検索で確認できます。
Q. OBD検査の対象外となる車は?
A. 対象年式より前に製造された車、OBD検査の対象装置(先進安全装置など)を搭載していない車、二輪車や一部の大型車など、制度で対象外とされている車両は対象になりません。詳細はOBD検査ポータルの対象車両検索で確認できます。
Q. 車検でOBD検査を受けないとどうなりますか?
A. OBD検査は対象車の車検(継続検査)における検査項目です。対象車で検査を受けない、または特定DTC(保安基準不適合の故障コード)が残っている状態では、保安基準不適合として車検を通せません。
Q. OBD検査の手数料400円は誰が負担しますか?
A. 車検時に1台あたり技術情報管理手数料400円がかかり、これは検査を受ける自動車ユーザーの負担となるのが一般的です。これとは別に、整備工場が行う事前スキャンの工賃は工場ごとに異なります。
Q. OBD検査は義務(強制)ですか?
A. 対象車については、車検の法定検査項目として実施が義務付けられています。任意で省略できるものではなく、対象車は検査に合格しなければ車検を継続できません。
SCOPE
OBD検査の対象かどうかを、その場で判定する
入庫予約の電話を受けた時点で対象車かどうか分かれば、当日に慌てません。判定の基準は年式ではなく「型式指定の時期」です。
OBD検査は2024年10月1日から開始されました。対象は、2021年10月1日以降の型式指定を受けた新型の国産車と、2022年10月1日以降の新型の輸入車です。輸入車についての検査開始は2025年10月からとなっています。
注意したいのは、「2021年10月以降に売られた車」ではないという点です。基準は型式が指定された時期なので、それ以前に型式指定された車種は、2022年に登録された個体であっても対象外になります。車検証の型式と初度登録年月だけを見て判断すると誤ります。
大型特殊自動車、被牽引自動車、二輪自動車は対象外です。また、検査手数料は1台あたり400円が別途かかります。見積書の様式にこの項目が入っているか、この機会に確認しておいてください。
実務では、受付時に車検証を読み取って車両台帳に登録し、台帳側で対象・対象外のフラグが立つ状態にしておくのが確実です。人の記憶と紙のリストで運用すると、対象車が増えるほど取りこぼします。
ON THE DAY
当日の流れと、不合格になったときの動き方
検査そのものは短時間で終わりますが、引っかかったときの段取りを決めていないと、その1台で半日が消えます。
OBD検査は、車両の電子制御装置に記録された特定DTC(特定故障コード)を読み取り、保安基準に関わる異常が記録されていないかを確認するものです。検査用のスキャンツールで車両に接続し、結果を照会する流れになります。
警告灯が点灯している状態で入庫した車は、その時点で先に原因を潰しておくのが鉄則です。点検の最後にOBDを確認する順番にしていると、異常が見つかった時点で部品の手配からやり直しになり、予約した検査枠を捨てることになります。受付直後にスキャンして状態を把握する運用に変えるだけで、この手戻りはほぼ消えます。
不合格になった場合は、原因となっている装置を整備し、故障コードを消去したうえで再度確認します。コードを消しただけで原因が直っていなければ再発します。消去して通す、という運用は事故のもとです。
整備の内容と読み取った結果は、記録として残しておいてください。点検整備記録簿では、特定整備を伴った場合にチェック記号を○で囲むという決まりがあります。作業区分の記号は、交換が×、修理が△、省略がPです。一般向けの解説では誤りが多い部分なので、自社の記入ルールを一度確認しておくことをおすすめします。
TOOL
スキャンツールと認証の投資をどう回収するか
設備と認証には費用がかかります。台数を数えてから判断すると、迷いが減ります。
電子制御装置整備の認証を取り、スキャンツールを揃えるには相応の投資が必要です。判断材料になるのは自社の年間入庫台数のうち、対象車が何台になるかという一点です。対象車は毎年増えていくので、いまの台数ではなく数年後の台数で考えます。
設備投資にはデジタル化・AI導入補助金などの制度を使える場合があります。ただし補助金は交付決定の前に契約・発注すると対象外になるため、順番を間違えないでください。詳しくは補助金のページにまとめています。
認証を取らないという選択もあります。その場合、対象作業は他社へ外注することになりますが、指定工場は当該作業に係る保安基準適合証を交付できません。分解整備から特定整備への再編にともなう経過措置は2024年3月31日で終了しています。自社がどの立場になるのかは早めに確認しておいてください。
自動車整備システム・自動車整備ソフト選びのよくある質問
Q. 自動車整備システム・整備ソフトを比較するときのおすすめの基準は?
A. 整備システム比較では、特定整備・OBD検査・電子車検証など法改正への対応力、リースなしで導入できる料金体系か、車両販売システム(車販ソフト)との連携、サポート体制の4点が重要です。「整備ソフト おすすめ」の情報を見る際も、月額の安さだけでなく法改正アップデートが無償かどうかを必ず確認しましょう。
Q. 整備ソフトを安く導入したい。リースなしでも使えますか?
A. 従来型の整備システムは5〜6年リース契約が主流でしたが、現在は「整備システム リースなし」の月額制サービスが増えています。整備ソフトを安い初期費用で導入でき、車検・整備・鈑金から車両販売まで一元管理できるシステムを選ぶことで、特定整備時代の業務効率化と低コストを両立できます。
Q. 「整備ソフト 安い」で探しています。費用はどこまで見ればよいですか?
A. 月額だけで比べると判断を誤ります。初期費用・サポート費・バージョンアップ費・解約条件までが実費で、「整備ソフト 安い」製品でも法改正のたびに有償更新が発生すれば5年総額では逆転します。「整備システム 比較」をするときは、「整備ソフト おすすめ」の記事に並ぶ製品名より先に、自社でいま何回転記しているかを数えてください。「整備システム リースなし」の月額契約であれば、合わなかったと分かった時点で見直せます。
Q. 整備ソフトを安く導入したい。リースなしでも使えますか?
A. 従来型の整備システムは5〜6年リース契約が主流でしたが、現在は「整備システム リースなし」の月額制サービスが増えています。整備ソフトを安い初期費用で導入でき、車検・整備・鈑金から車両販売まで一元管理できるシステムを選ぶことで、特定整備時代の業務効率化と低コストを両立できます。
2026年、すべての整備事業者に求められる「コンプライアンス」と「スピード」
目視と勘に頼る時代は終わりました。確実なWEB検索で、あなたの工場の信頼と利益を守りましょう。対象車両を一発検索——システムの詳細確認・導入のご相談は下記フォームからお気軽にどうぞ。
OBD検査とは?いつから・対象車・費用・やり方 完全ガイド
OBD検査とは、車両の車載式故障診断装置(OBD)を使い、自動ブレーキや車線維持支援などの電子制御装置に保安基準不適合となる故障(特定DTC)がないかを確認する検査です。国産車は2024年10月から、輸入車は2025年10月から車検(継続検査)で本格的に始まりました。
OBD検査の対象車・対象外はどう確認する?
対象は国産車=2021年10月1日以降の新型車(型式指定車)、輸入車=2022年10月1日以降の新型車。それ以前の車やOBD非対応車は対象外です。トヨタ・ホンダ・スズキ・ダイハツなどメーカーを問わず、車検証(記録事項)の記載やOBD検査ポータルの対象車両検索で確認できます。
OBD検査のやり方・費用・不合格になる場合
やり方は、検査用スキャンツールを車両のOBDポート(データリンクコネクタ)に接続し、特定DTC照会アプリで故障コードの有無を確認します。特定DTCが検出されると車検不合格になるため、整備工場では入庫時の事前スキャンが重要です。費用は車検時に技術情報管理手数料400円/台が必要(事前診断の工賃は工場ごとに異なります)。ユーザー車検でも対象車は同様にOBD検査を受けます。
OBD検査ポータルとは?使い方の流れ
OBD検査ポータルは、独立行政法人自動車技術総合機構(NALTEC)が運営するOBD検査の公式サイトです。①対象車両検索 ②事業者の利用登録(事業場IDの取得) ③特定DTC照会アプリの入手 ④OBD検査結果参照システムが利用でき、整備工場がOBD検査を実施するには、まずポータルでの利用登録が必要です。使い方の流れは「利用登録→事業場ID発行→管理責任者・利用者の設定→特定DTC照会アプリを端末に導入→検査用スキャンツールを接続して照会→結果をOBD検査結果参照システムで確認」となります。
OBD検査時代の整備工場には「対象車の瞬時判別・特定整備認証・エーミング・記録管理」が求められます。本ガイドの検索ツールとDREAM POWERの整備システムが、その実務をまるごと支援します。
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